
下肢静脈瘤の症状は、就寝中に突然起こるふくらはぎの筋肉にけいれん(こむら返り)、日中の下肢のむくみ、だるさ、疲れ、痛み、かゆみ、熱感などの不快感などです。
日本人の約9%に静脈瘤があるといわれています。静脈瘤ができやすいのは男性より女性が多く、出産経験のある成人女性の2人に1人は下肢静脈瘤をもっています。また、静脈瘤のできやすい条件は、妊娠、立ち仕事、加齢、遺伝などで、特に親からの遺伝は70%以上にも及びます。
下肢静脈瘤血管内焼灼術は、細長いカテーテルを静脈の奥に挿入し、徐々に引き抜きながら膨らんだ静脈をレーザー光や高周波で焼き縮めて閉塞させる治療法です。縮んで逆流の無くなった血管は半年から1年で体内に吸収されます。今までの治療法に比べて完治する可能性が高いこと、合併症が起こりにくいこと、最も再発が少ないことなどのメリットがあります。日帰り手術も可能です。
C1: 毛細血管拡張症
または網目状静脈
C2: 静脈瘤
C3: 浮腫
C4a: 色素沈着
または湿疹
C4b: 脂肪硬化症
または白色萎縮
C5: 治癒した
静脈性潰瘍
C6: 進行性の
静脈性潰瘍
大伏在静脈 (GSV)
小伏在静脈 (SSV)
C1: 毛細血管拡張症または網目状静脈
Q.血管内焼灼カテーテル治療は痛いですか?
A.手術当日の痛みはほとんどないか、鎮痛薬をのんでほとんどゼロにできる程度です。
Q.治療の後、どれくらいの期間安静が必要ですか?
A.治療後すぐに歩くことができます。
翌日から通常通りのお仕事、活動に戻れます。
*激しいスポーツや8時間以上の立ち仕事は術後1週間は控えていただいています。
Q.手術の傷は大きいですか?
A.傷は小さく、ほとんどの場合、1年ほどたつと目立たなくなります。
1.予約
お電話にてご予約下さい。(静脈瘤外来希望とお伝えください)
2.診察・検査
診察と検査を同時に行って治療方針を立てます。その際、エコー検査によって血液が逆流している場所を特定します。
3.手術
患部への局部麻酔を行い、手術を行います。
手術後は直後から歩行可能です。
血圧・脈拍を測り問題がなければ帰宅できますが、弾性包帯を付けての帰宅となります。
ご希望の方は1泊入院も可能です。
翌日に静脈エコー検査を行い、弾性包帯を外し、約1ヶ月間は就寝時以外は弾性ストッキングを着用します。
※手術費用は片足の治療を行った場合、保険適応の3割負担で約6~7万円です。
4.再診
手術後の再診は、
・通常翌日
・1週間後
・1ヶ月後
に行います。
日常生活に制限はありませんが、脚を使う激しい運動や飲酒は1週間控えてもらい、脚のマッサージは1ヶ月間控えます。